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時宗 東福山 西光寺
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Saikouji Blog

和尚のひとりごと “煌びやかさならお釈迦さまも負けていないな”

春爛漫の卯月。

薄曇りのなかお日さまが顔をだして、

安らかな大地に

やさしい

暖かさを贈りとどけてくれています。

まるで、

お釈迦さまの誕生日をお祝いするように、

穏やかな

一日が刻まれていく今日、

四月八日の仏縁です。

その昔々、

またその昔、

お釈迦さまはお生まれになり、

わたしたちに、

この世に生きるものはみな尊い存在と、

導き教えて下さいました。

お花畑のなかで誕生されて、

すぐ歩かれ、

『天にも地にも我は尊い』と。

誰もが生きる機会を得て誕生し、

不思議なご縁で育まれていく嬉しさ。

紆余曲折に苦労の連続。

順風満帆とはいきませんが、

舵取りさえ上手にできたのであれば、

まあまあ

それなりにこなしていけるものです。

上を向いてもきりがない、

下を向いてもきりがない。

望めば望むほど、

高くそして深く求めてしまうのがひとの性(さが)です。

だから、

いまを満足とすればすべてが大丈夫。

いまを満たす

わたしを好きになれたなら、

それもまた、

わたしが生まれてきた意味に通じることでしょう。

たとえ、

お釈迦さまのような

名を残す有名人になれなくても、

わたしはわたし、

幸せな気分を与えられることばかり

待っているわたしより、

自ら幸せなわたしになろうじゃない。

そんな幸せなわたしたちだから、

ひとりひとりが尊い存在としてご縁を結んでいこう。

紡がれていく喜びに

未来のわたしを見つけてね。

年に一度、

こうしてお釈迦さまは、

わたしたちのために、

存在の尊さを

思いだす日をお作りになって下さいますが、

いまでは、

お参りに訪れるひとも少なくなりました。

甘茶の思い出も…

遠くの記憶へでしょうか。

こころの行事も消えていくのでしょうか。

もちろん、

子どもたちの声も響きわたりません。

いまの世のなかは、

お釈迦さまの誕生日より、

キリストさまの誕生日のほうが煌びやかで

大好きなのでしょうね。

でも、

そのみなさまの多くは、

この世の最後を迎えた先にはお寺へと。

そして、

行き着いた終の住処、

極楽世界の煌びやかさに気づかれるのでしょうね。

『煌びやかさならお釈迦さまも負けていないな』

とね。

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さて、

こころの耳を澄ませてみますと、

お釈迦さまが

『淋しい』

とおっしゃるので、

今年は、

お地蔵さまと阿弥陀さま、

そしてキティちゃんとのコラボレーション。

とっても

楽しそうに微笑んでおられます。

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日本全国、

花祭りのお釈迦さまとキティちゃんの遊ぶお寺は、

草々ないと思うわたしなのです…和尚のひとりごとでした。

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