西光寺
時宗 東福山 西光寺
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Saikouji Blog

和尚のひとりごと “あなたはどんな人生を選択されるだろうか”

先週末、

いつもと普段通りにお経を勤めさせていただいたのですが、

家族の変化をものすごく感じた時間でした。

私がここに来た三十年前には、

そのお家のご家族も四人おられて

幸せそうなご様子を見させていただいておりました。

そんな様子から数年後、

ご長女が交通事故で亡くなり、

二十代で人生の終わりを迎え、

それから二十数年過ぎたなか、

お母さんが旅立ち、

そして数年前、

お父さんが旅立ち、

ご長男だけが残られました。

六十代のご長男は独身、

結婚されていないので一人暮らし。

ご親戚もご年配となりお経に座る人もおられません。

ご長男お一人でのお経です。

そんな様子を見ていて、

最後はたった一人、

人の人生とは、

ほんとうに変化するんだなと感じました。

でも、

たとえ参列者がお一人であっても、

心をこめてお経を勤めさせていただくことに変わりはありません。

さて、

午前中、

そのお家のお経を終えたあと、

午後にもう一軒のお経。

そのお家もご両親が亡くなって、独身のご長男お一人。

一人っ子ですから、

六十に近い年齢になってもご両親亡きあとは一人です。

もちろん、

午前中と同じ、

心をこめてお勤めさせていただきました。

このような時間を共有しますと、

余計なお世話、心配かもしれませんが、

やっぱり一度は、

結婚されたり、

この人と思うお相手と内縁関係をきずいたり、

年齢を重ねたとき、

だれか寄り添える人たちがいる幸せを知ってほしいと

切に私は願います。

もちろん、

一人の幸せもありますが、

いまでなくて、

数十年後の自分を思って、

いまの生き方を選択して間違いないと生きていく、

それが大切だと思います。

いまの医学では、

どんなに稼いだお金をつぎこんでも、

永遠の命、

若々しく老化しないカラダを購入することはできないのですから。

老いは永遠の苦です。

これは、

自然の摂理でしょう。

なぜなら、

いつまでも時代遅れの生き物が地球上に残っていることなんか、

地球が望んでいないからです。

一生かけての用事を済ませたら、

老いていくカラダとつき合いながら

最後は永遠の魂となって帰るべきところに帰るべきです。

死を美徳することなど私はありませんが、

新しい時代には新しい人たちがふさわしいです、

そして、

その時代に似合うと信じている私です。

あなたは、

どんな人生を選択されるだろうか。

私は一人など寂しいから、

家族であろうが、

他人であろうが、

倫理的にふさわしくない関係であろうが、

隣にこの人と思う…えらんだ人に寄り添いながら

旅立つそのときまで生きてみたいですね…個人的見解。

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それにしてもこの街、

お店のなかから周辺を眺めますと、

caféでひとときを過ごされる方々が増えたものです。

これ、

昔を知る私から見るとけっこう大きな変化です…和尚のひとりごとでした。

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