西光寺
時宗 東福山 西光寺
時宗 東福山 西光寺

Saikouji Blog

和尚のひとりごと “生きてみるって…その先にはいいことがあるんです”

新年がはじまり、

三が日の二日目。

西光寺も

昨日の賑やかさから落ちつきをとりもどし、

本来のお寺の景色をかもしだしております。

4BDDC646-1C35-4290-92CA-60D7F8923802

本堂から眺めておりますと、

お墓参りに訪れておられますみなさまも、

ゆったりとした気分で

来られているようにお見受けいたします。

気温は、

少し低めではありますが、

青空がひろがる

冬らしい澄んだ高い空です。

さて、

今日からはじまりました箱根駅伝2022、

第三区のテレビ中継を見ておりますと、

今年も西光寺の宗派であります、

時宗(じしゅう)の総本山

遊行寺(ゆぎょうじ)が映っておりました。

年に一度、

ちょっと有名になります瞬間を、

今年も共有させていただきました。

あまり有名ではない宗派、

マイナーで埋もれておりますその存在感。

私自身も十数年前、

僧侶の道のはじまり、

一年間の修行を積んでいた道場。

そのご本山の姿が一瞬全国区にと映しだされる箱根駅伝。

遊行寺坂は、

有名な旧東海道の急坂で

遊行寺の真横を通っております。

かなり勾配がありますが、

昔のひとたちは、

ここを歩いて東西を往き来されたのでしょう。

この旧東海道を西へたどれば、

西光寺の門前を通っております

旧東海道にたどり着きます。

西光寺の先代は、

学生時代、

東京から京都へと旧東海道を歩いて旅をして、

途中、

故郷であります

いまの磐田市の実家、

西光寺に、

いっしょに歩いて旅をされていたご友人と

宿泊されたと聞いております。

お正月にそんなことを思いだしますと、

初詣も…

自らの足で歩いて行かれたんだろうなと。

今日も、

有縁無縁のみなさまが訪れておられますが、

車のドアの開閉音が響いております。

便利な世の中ではありますが、

初詣にえらんだ聖域に着いたなら、

ようやくたどり着いた喜びで、

ゆっくりと

その願いを残してほしいものです。

昔のひとたちは、

目に見えない存在にたよるとき、

今日は、

こことあそことそして…

足をのばして

あそこまでも行ってみようか…

そんな風に

一度にたくさんまわることは、

できなかったものですから、

みなさまも

お正月に訪れるひとつひとつに

昔のひとたちの思いを心のどこかに支度をされて、

今日、

明日、

予定されております聖域にて、

いい初詣の時間を…

お過ごしになられますことをお祈り申しあげます。

A2EFBA97-311E-4311-A63D-033902D1642B

お昼前、

参拝に訪れて下さった信者の若いご夫婦。

昔、

最初のお子さまを死産で亡くされて、

ある西光寺の信者さまから相談があり、

私がお経を勤めさせていただきました。

それから何年が過ぎたでしょうか、

涙ばかりの日々と悲しみを乗りこえて、

そのあと恵まれましたお子さまたちと、

いま…

とても幸せそうでした。

ね、生きてみるって…

その先にはいいことがあるんです…和尚のひとりごとでした。

コメント

和尚のひとりごと “生きてみるって…その先にはいいことがあるんです”のご感想やコメントをお寄せください。